人間学類主催で、水谷修氏の講演会があった。

2H201の大教室に、通路を埋め尽くす立ち見の列。
講演慣れした話し口でつむぎ出される水谷氏の体験談と思想は
聴衆の心を惹きつけた。

この前、夜中にNHKのETV特集で講演の一部を見たときは、
3回ぐらい泣きそうになった。




今日も家庭教師の指導に行ったけれど、
生徒さんとのやり取りの中で何度も水谷氏のセリフがプレイバックした。


小5のT君は、「生きてても俺には何もできない。
大人になるくらいなら死にたい。」と言ってきた。

俺は戸惑った。
確かに今まで死んでもいいという言葉は何度もあったのだ。
一昔前まではその言葉に正常に敏感に反応していたはずの俺が、
その言葉を受け流すようになっていたのだ。

ぞっとした。

暴力のはびこる世界に対抗することを忘れてしまっていた。



中1のH君は、中間テストの成績が悪くて落ち込んでいた。
俺が家庭を訪問したのが、ちょうど親にこっぴどく叱られた後らしかった。

勉強が、試験が好きになれないことをどうやって克服・対応すればよいのか。
親に叱られてばかりの彼がどういう人間に育つのか、心配だ。
ほめることって難しい。