2009年7月22日。
インド以東アジアの一部地域で起きた皆既日食。



仕事の休みをこの日に合わせて(俺って計画的!)、部屋でテレビ中継を見た。



よかったのは、NHKの中継。
(NHKがYouTubeに公式アップロードしてるので要check!)

中継場所は、悪石島・屋久島(森の中)・硫黄島・太平洋上の客船。


他局と比較してみても、さすがに自然観測系の番組はNHKに軍配。
民放は、芸能人の皆様が面白おかしくしてくれたけど、
天体ショーにボケとツッコミはいらないぜ。

フジテレビは「5元中継」と謳っていて、そのうち皆既帯は3箇所。
中継場所は、悪石島・奄美大島・屋久島・沖縄本島・お台場。

日テレは、たまたまチャンネル回したときに、
スターにしきのが「空に太陽がある限り」を熱唱してた…(笑)





快晴に恵まれて皆既日食が観測できたのは、硫黄島とその近海の太平洋上。




硫黄島は一般人の立ち入りはできないので、
NHKのスタッフは、国立天文台の調査チームに自衛隊機で同行。
レポーターも、アナウンサーではなく地味な解説委員が務めたというのがユニークだ。

超高倍率カメラで太陽のプロミネンスまで捉え、くっきりと映像に映し出す。
図鑑とかでイラストで見るけど、映像ではなかなか見られないので、とても貴重だ。




もう一方の中継は、皆既日食を見るための550人規模の航海ツアーの客船から。
こちらは、NHKのアナウンサーと専門家の教授が同行。

皆既の直前・直後に見られたダイヤモンドリングがとってもキレイだった。
これが新婚旅行だっていうカップル客がいるって・・・何それ!最高!

あと、空全体が暗いのに水平線上だけ夕焼けのようにオレンジ色になった映像も、
教授の解説を聞けばたしかに納得なんだけど、見たことのないそのスペクタクルは圧巻だった。






よく考えてみる。
太陽と月の「大きさ」の比率と「地球からの距離」の比率が一緒、というのは
宇宙じゅう探してもそうそうあり得ない奇跡中の奇跡だ。



そして、太陽と地球、そして月の関係は、もうどれだけ考えても奇跡としか言えない。

太陽と地球の距離が絶妙で、それがたぶん0.1%でも違っていたら、
たぶん俺はこの世界にこの姿では生まれてきてないんだろう。

月の公転周期と自転周期はまったく一緒で、常に地球に同じ面を向けている。
これも月という天体の神秘だ。

そして、皆既日食。
太陽が人間やその他の生物にとってどれだけ決定的な影響、強いエネルギーを持っているのか、
自分が今ここにいるということの根源にもそれがあるということを、
体の芯で実感するような感覚だった。





観測航海ツアーの参加者が、その参加動機として異句同音に話したこと。
「あの現象をたいせつな人といっしょに体験したい」


次に日本国内で見られるのは2035年9月2日。
51歳のおれのたいせつな人は誰だろうなぁ。