『We Are The World』をウォークマンで聞きながら、
駅のホームで『ONE PIECE』51巻を読んでいた。


10分以上涙が止まらなかった。


51巻は、未知の土地を冒険する明るい雰囲気がメインだが、
随所で「差別」の陰が語られ、終盤は人権侵害の衝撃的な描写が続き、
最後には、ある者が権力者に手をかけられたことでルフィの怒りが爆発する。

階層の壁、権力構造の存在が人を歪め、
愚かな行動をさせるように貶める。
そんな状況を打破することも困難で、
だれも太刀打ちできないでいる。
それがとても悲しい。

けれど、はっとした。

「私には経済力があるから」とか「彼らには教養がないから」などの理由で、
「相手を傷つけてもいいんじゃないか」と思うことはないだろうか。

あるかもしれない。
劣等感を味わうのを恐れ、他人と自分を差別化しなければ
生きていけないほど、人間の心は弱虫だ。

おれの心は、誰を傷つけているだろうか。


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