恵比寿ガーデンシネマで「クリスマス・ストーリー」というフランス映画を観てきたのだけど、正直つまらなかった。クリスマスを前に久しぶりに再会した家族内の不和から起こる波風と各登場人物の感情の機微を描いた物語なのだけど、それぞれの人物がどうしてそんな発言をするのか、俺のフランス文化に対する造詣が浅いせいなのか、充分に理解できなかった。まず名前と顔を一致させるまでに一苦労。誰と誰が共感してて、社会的地位を持っているのは誰で、脇役陣は主役陣にどんな影響を与えることを期待されているのか。クラブハウスにいる女が夫の前で見知らぬ男性に肩を寄せる行為が、2009年のフランスでどんな意味を持つのか。つまりまとめて言えば、登場人物があるアクションを起こしたときに、それが常套的なものなのか、それとも意外性を持ったものなのか、わからないのだ。これでは話に置いてけぼりにされてしまう。あと、クリスマスである必然性がなかったのも不満要因。

さて、本編以上にがっかりしたのは、上映館であった恵比寿ガーデンシネマに対して。館内に着いて土曜初回のチケットを購入し、場内に入ってみると、まったく席が空いていない。空席が見つけられたのは前2列のみ。たまたまロビーに人が少なかったので大丈夫と考え、チケットカウンターで残席の確認をしなかった俺も悪いのだけど、劇場内がそんな状態だということを、整理番号を打刻するチケットカウンターのスタッフは当然把握しているはず。それなのに、チケット購入の際に注意喚起をしないのは不親切すぎるでしょう。そこで、だめもとで次の上映回への変更(=チケットのキャンセル)をお願いしようと不満を申し出たところ、不手際に対するお詫びの言葉もなくいきなり「キャンセルはできません」の一点張り。カチンときて、こちらの主張を押し通し、無理やり上映会を変更させました。
そんなこんなで鑑賞したわけですが、場内の温度設定高すぎて暑い。いったいこの映画館は何をしたいのでしょうか。来月28日をもって休館するという案内がありましたが、この運営の仕方では、存続できなくて当然でしょう。