BLOG by tdswordsworks

ACTIVATE MY MIND. Still Feb 4th 2004 -twitterに書ききれない雑感など-

カテゴリ: 映画


ACROSS THE UNIVERSE



ビートルズの曲ばかり、33曲を現代風にアレンジして仕立てた
ミュージカル風の映画。

ザ・ビートルズ!
見終わったとき、興奮でそう叫びたくなるほど、
むちゃくちゃ気持ちよくて楽しい映画だった!



リバプール出身の造船労働者がアメリカに渡るストーリーや、
メインキャストの名前がジュードとルーシーだったりすることは、
ビートルズファンをにんまりさせるステキなオマージュ。


あの曲をここで使うか!
こんなアレンジの仕方があるのか!

そんなニクい演出ばかり。
サントラ買ってしもうたわ。


終盤、「Hey Jude」が流れたときは、
涙、溢れかけてました。

音楽って、人の心を動かすんです。
ジョンとポールは、天才でした。ほんとすごいや。




公開初日、
Go to D.M.C.!ドクロしてきました。

http://www.go-to-dmc.jp/movie/




もうめちゃくちゃ笑いまくりました!

何の抵抗もなく額に「殺」と書いてメイクを始める根岸君。
踊るクラウザーさん。超おもしれ~。
幕引きの脚本までナイスでした。

たぶんクチコミで広まってロングラン・ヒットになるんじゃないかな。




松山ケンイチの役への入り方は感服です。
「L」と「人セク」を観たことありますが、
それともまたぜんぜん違う役どころで、演じ分けられるのがスゴい。

D.M.C.は二役と言ってもいいような作品。彼はホンモノの役者です。



個人的には佐治くん(役・高橋一生)が超ツボだったりするのですが、
これ語るとまた「年下の男の子好き」と言われるのでやめときます。





■2008年1~6月に観た映画■

評価:  高 ← ★ ◎ ○ △ × → 低



映画館ほかスクリーンで観た作品
(鑑賞順:計28本)


○ ALWAYS 続・三丁目の夕日
★ グミ・チョコレート・パイン
○ ネガティブ・ハッピー・チェーンソーエッヂ
△ DECK 子どもたちは海を見る <タイ>
★ FROZEN TIME <英>
△ 人のセックスを笑うな
○ リアル鬼ごっこ
◎ ピアノの森
○ 拍手するときに去れ <韓>
△ Genius Party
◎ Mr.ソクラテス <韓>
★ カンナさん大成功です! <韓>
★ 奈緒子
○ 俺たちの明日 <韓>
○ ぼくたちと駐在さんの700日戦争
○ ひぐらしのなく頃に
◎ 神様のパズル
◎ <ゲキ×シネ> メタルマクベス
★ 秘密結社鷹の爪 THE MOVIE ?~私を愛した黒烏龍茶~
× 僕の彼女はサイボーグ
△ パレスチナ1948 NAKBA
○ アフタースクール
◎ ぐるりのこと。
△ 国道20号線
◎ 雲の上
○ Ra -X Boarders- <豪>
○ DIVE!!
○ CITIZEN DOG <タイ>


アメリカ映画が1作もない。
僕のハリウッド嫌いを如実に表すリストになってます。




☆第3位☆

 FROZEN TIME

 http://www.frozen-time.jp/


コメント 

失恋によって不眠症に陥ってしまった主人公の妄想を、
美術的バックグラウンドを持つ監督によって映像化したイギリス映画。

彼女に叱られて物を投げつけられるシーンがスローモーションに。
雪振る街角がストップモーションに。
ハマりました。

原題「CASHBACK」はレジ係の新恋人を示しているのだと思いますが、
邦題もこの作品のセールスポイントを的確に示しています。



☆第2位☆ 

 奈緒子

 http://www.naoko-movie.com/


「14歳の母」「恋空」で昨年ブレイクした三浦春馬。
駅伝のトップランナーは、線の細い彼にとってまさにハマリ役で、
走るときの細かな表情も、長い芸歴で培われたもの。
1990年生まれの彼の良さが最大限に活かされた主演作です。


一方で、複雑な心情の奈緒子を演じて見せた上野樹里。
「のだめ」の強烈キャラ、「ラスト・フレンズ」のレズビアン役と、
利き幅の広い女優だなと思います。



とにかくこの映画で良いのは、走るシーン。
原作コミックのストーリーの素晴らしさが、動的に上乗せされるのです。
この「緊迫感」の発見は、僕にとって今年上半期最大の収穫で、
他の作品ですが「リアル鬼ごっこ」等でもポイントになっているものです。



☆第1位☆

 秘密結社鷹の爪 THE MOVIE ?~私を愛した黒烏龍茶~

 http://www.takamovie.jp/

コメント

サントリーに「ネーミングライツ」を購入してもらい、
映画史上初めてタイトルに適用されたとして、ニュースにもなっていました。

プロダクトプレイスメントを敢えて積極的に実施し、
そこから展開されるギャグがこの映画の重要なエッセンスです。

制作費予算の残額を示すゲージが、画面の右端に常に表示され、
スポンサー名や商品が劇中に出てくるとゲージが回復します。
このアイディアが、僕のココロを虜にしました・・・。

あと、泣き所もちゃんとあります。最高です!





DVDまたはテレビ放送で観た映画
(鑑賞順・計11本)


★ リリイ・シュシュのすべて
○ DEATH NOTE the Last Name
○ クレヨンしんちゃん 歌うケツだけ爆弾
★ 家族ゲーム
★ 夜のピクニック
★ ビルマの竪琴
◎ TWO LAPS RUNNERS
○ アキハバラ@DEEP
★ パッチギ!
★ ワンダフルライフ
◎ さくらん


「夜のピクニック」は、歩行祭の終盤、
朝方の川沿いの道を歩くシーンが印象に残ります。
出演者に今年活躍目覚しい人が多いので、観たタイミングもベストでした。

「パッチギ!」は、スタジオで塩谷瞬が「イムジン河」を歌う
シーンで号泣してしまいました。不覚でした。

是枝監督の「ワンダフルライフ」は、物語の設定が秀逸。
死んでから天国へ行くまでの7日間の間に、天国へ持っていく思い出をひとつだけ選ぶ。
そしてその思い出を、みんなで再現して、フィルムに収める・・・。
この作品が海外での高評価がなければ、
「誰も知らない」のカンヌ最優秀男優賞も無かったかも・・・。






昨年の夏の終わりから徐々に劇場で映画を観るようになって、
でも自分のツボを見つければ、もっと効率的に映画を楽しめますよね。

それで、今年上半期を、好みに合う映画のタイプを見極める時期と
位置づけ、色んなジャンルの作品を鑑賞してみたのです。


■韓国作品

4作鑑賞しました。すべてヒットでした。
なお、恋愛映画は、メロドラマ的展開にもう辟易なので観てません。
サクセスストーリーでは主人公の心情を印象的に描く作品が多そうです。

韓国人監督の「僕の彼女はサイボーグ」は最悪でした。
設定にリアリティを求める僕にとって、
韓国作品全体としてはドキュンが多いと思われます。


■ドキュメンタリー

3作鑑賞しましたが、いずれも途中で寝ました(笑)

考えながら観たいのに、構成がどれもわかりづらいんです。
NHKの作るドキュメンタリーを見習ってほしい。

あとは、暗くないところで観たいです。


■アニメーション

長編2作、短編8作を観ました。
短編に限っては、気に入るのはコメディだけでした。

押井監督作品のようなSFモノがもっと観たいです。






総合的に考えると、僕が映画を気に入るポイントは、

「音楽」「映像美」「スポーツ」「家族の変化」

という考えに辿り着きました。


■音楽

劇中でテーマ音楽が効果的に流れる作品
 ・「グミ・チョコレート・パイン」
 ・「Ra -X Boarders」
 ・「リリイ・シュシュのすべて」

劇中で登場人物が音楽パフォーマンスで魅せる作品
 ・「ネガティブ・ハッピー・チェーンソーエッヂ」
 ・「ピアノの森」
 ・「カンナさん大成功です!」
 ・「神様のパズル」
 ・「メタルマクベス」
 ・「ビルマの竪琴」
 ・「パッチギ!」
(けっこうありますね・・・)

結局、NO MUSIC, NO MOVIE ってことですね。
MUSIC FREAKの僕にとっては外せない要素です。



■映像美

 ・「FROZEN TIME」
 ・「ひぐらしのなく頃に」
 ・「リリイ・シュシュのすべて」
 ・「夜のピクニック」
 ・「ビルマの竪琴」

登場人物の心情の反映として映像が使われるよりも、悲しい場面で、
そのやるせなさを強調するためのコントラストとして
美しい情景が用いられることの方が多いのではないでしょうか。
これも発見でした。



■スポーツ

駅伝の「奈緒子」、高飛び込みの「DIVE!!」のほか、
サーフ映画も観てみました。

コメディタッチの作品よりは、
恐怖感だったり、実力差に対する絶望、才能への嫉妬など
微妙な心境の変化がきちんと描かれる作品の方が好きです。

スポーツを肉体感覚のあるものとして拡大解釈すれば、
「リアル鬼ごっこ」の逃げるシーンとか、
人を殴る感覚をきちんと描いた「Mr.ソクラテス」「雲の上」
を気に入った理由も説明できるかもしれません。



■家族の変化

登場人物が置かれた危機的状況として、家庭環境の変化や、
家庭崩壊、愛情の微妙な変化などをモチーフにして、
それが社会的アイロニーとして描かれる作品も、僕のココロを打つのです。

 ・「ALWAYS 続・三丁目の夕日」
 ・「ぐるりのこと。」
 ・「家族ゲーム」
 ・「俺たちの明日」

このポイントに気づいたのは、「ぐるりのこと。」を観てから。
特に派手な見どころが無いのに気に入ってしまったのは、
この「家族」というテーマが、自分にとって身近な問題だから。
そう思うのです。



鷹の爪、かなりおもしろいです。

劇場版第一弾に引き続き、第二弾も観てしまいました。


秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE ? ~私を愛した黒烏龍茶~


?なので正直そんなに期待してなかったのですが、
笑えるし、ミョーに本質突いてるし、最後はほっとできるので、いいです。



今年、実は映画鑑賞にかなりはまっていて、
これまでに劇場で観たのは既に25本に上るのですが・・・。

その中でナンバーワンを選ぶとしたら、これかもしれません・・・。
(自分の嗜好の傾きを考慮しない場合ね)


まだ絶賛上映中のはずなので、ぜひ。



シェイクスピア×クドカン×新進気鋭の「劇団★新感線」。

けっこう話題にもなった舞台「メタルマクベス」が
期間限定で劇場のスクリーンに登場してます。

http://www.metalmacbeth.jp/


先週見に行きました。
映画好きのオレもめちゃめちゃ楽しめる舞台作品です。
松たかがさらに好きになりました。


新宿バルト9(マルイ新館の映画館)で、20日(金)まで!
オススメです。

ビルマの竪琴(1985)
監督:市川崑
出演:石坂浩二、中井貴一ほか



体の内側からとめどなく感情があふれ出てくる映画です。

ハープの音色と兵士たちの歌声によってその都度、感動に誘われます。
赤い土オレンジ色の僧衣広大な青空緑深いジャングルなど、
発色に非常に気を遣った演出にも脱帽でした。

シンプルなストーリーである分、表現ディテールには手抜きなく、
視る者に隙を与えることなく諭す怪作。

生命力みなぎる若かりし頃の中井貴一さんだけでも一見の価値あり。



FROZEN TIME (原題:CASHBACK 2006年/英国)

画質効果が印象的な美しさを見せる、アートシネマ作品。
これ観て味わえるのは、オトコがオンナを好きになる感覚。
(レズビアン受けがよい映画かも)



気づいたのだけれど、
オレって「妄想系」の映画がツボみたい。

最近見た映画の感想で、
とてもおもしろかった、っていうレベルまでいかなくても、
主人公の妄想が物語を進める強い原動力になっていれば、
ハズレなく面白いと思ってしまうみたいだ。


最近見た、それに該当する映画
グミ・チョコレート・パイン
ネガティブハッピーチェーンソーエッヂ
Mr.ソクラテス


2月2日より公開された映画。
「リアル鬼ごっこ」、見てきました!

「全国の佐藤さん、
あなたたちはあまりにも数が多いので、少し数を減らします」
こんな奇抜な設定が、この映画のおもしろさを支えている。

原作は、SF小説の作家が19歳のときに書いたデビュー作だとか。
だからなのか、ストーリー展開はシンプルで、
中盤で明かされる裏設定も実はありふれた感じがある。

でもそれを絶妙にフォローするのがキャラ設定かもしれない。
2つの世界を対比させるために、キャラクターが際立って確立されている。
だからけっこう痛快なんだ。


それと何よりこの映画が面白いのは、必死な演技じゃないかと思う。
鬼ごっこだけあって走るシーンが多い。
CGもスタントも使わないリアルな躍動感がいい。


もうひとつ書き添えておきたいのは、この作品のコスプレ性。
主人公は、全編を通してずーっと学ラン。
その幼なじみもずーっとブレザーの制服。
学校が閉鎖されてるなら着替えりゃいいのに。と思うけど、
それが舞台衣装的には好ましいんだと思う。


鬼ごっこのターゲットととなって逃げる俊足の主人公「佐藤翼」は、
「グミ・チョコレート・パイン」でも主役を演じた石田卓也が務める。

役作りのために9kgも増量するなんてマジな若手俳優じゃん。
顔立ちは整っているけどイケメンの部類ではなく、
でも競争の激しい「イケメン市場」から距離を置くことで、
今後シリアス系ドラマの主役に起用されてきそうで、
大物になりそうな予感。






『リリイ・シュシュのすべて』(岩井俊二監督・2001年公開)

正月休みにDVDで観た。

なぜこの作品を観るのを今まで後回しにしてきたのか、
非常に後悔の念に襲われた。
この作品のことは、
市原隼人を知ったのとほぼ同時期から知っていたのに。

(だってタイトルだけじゃ意味不明だし、
 アートワークからは狂気が感じられないんだもん)


ひとことでこの作品の優れたところを述べるなら、
それは非常にリアルであるということ。




主な出演者は
市原隼人(珍しくセリフが多い)
忍成修吾(今のイメージとはだいぶ違うので驚いた)
蒼井優(この頃は「美少女」キャラじゃないんだ)
Salyu(カリスマ歌手「リリイ・シュシュ」役。但し歌と映像だけ)


市原隼人のドモるようなはっきりしない声と滑舌の悪さが、
感情をうまく言葉にできないようでもどかしい。

忍成修吾の叫びのシーンには共振してしまった。


そうなんだ。理由がわからないのは、
自分の中学生時代をこのストーリーに重ねて見てしまった事だ。

だって、俺自身の体験では、
恐喝もレイプも売春も自殺もなかったのに。

少年の閉塞的な日常が描かれる似たような青春映画はあるけれど、
それらと何が違うんだろうか。





あの頃は、自分の回りの世界がすべてだった。
でも、その世界で暮らす自分の日常が行き詰ってしまった。


だから、オレは音楽や評論に手を伸ばしたんだと思う。
そうやって自分の世界を広げていこうとする。

それでも行き詰って、世界の衝撃的な現実を知って、
そのやり場のない感情をどう処理するか。。。

その点では、この物語の主人公と大きな違いはないんじゃないか。
ただ結末が異なるだけで。


だから、希少な事件の連続によって展開されるストーリーに、
こんなにもリアリティを感じてしまうんじゃないだろうか。







映画なんぞ最近見に行くようになったんよ。

土日に出かけるとつい無駄遣いしてしまうけど、
映画館のシートに2時間座ってれば、体力使わずに楽しめるからね。



マジでオススメしたいのが『キサラギ』

自殺した売れないアイドルの追悼一周忌に、
ファンサイトで知り合った熱狂的なファンの男、5人。

演じるのは、小栗旬、ユースケ・サンタマリア、
小出恵介、ドランクドラゴン塚地、香川照之。

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全編を通して1つの部屋をほとんど出ずにストーリーが進行する密室劇。

系統はサスペンス・コメディと呼べばいいだろうか。
前半は笑いが止まらなかったと思えば、
クライマックスでは溢れる涙を抑えられず。



役の本人たちは大真面目に、互いの腹を探り合ったり、
罵ったり、真相を推理したりしてるのに、それが笑える。

張り巡らせた伏線が、できすぎなくらいに最後に収束してしまう。
そこでじんわり、ほのぼのさせる脚本、奥が深い・・・。




なんかマジメに書いちゃったけど、これ、コメディね。
極上のエンターテインメント作品よ。

小道具ひとつひとつ、
一個一個のセリフが巧妙に練られているんだ。

『笑の大学』よりも満足度高いっス。




『キサラギ』公式サイト

『キサラギ』公式ブログ



各種のレビューを見てみると、
どこのサイトでも平均で4点以上/5点満点をとってる。
オレも5つで。

ラストについては賛否両論あるようだけど、
この映画のスタンスに沿っているようにオレは思うね。





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